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大阪ジャッキ製作所     技術資料

安全にご使用いただくために(油圧ジャッキ)

安全にご使用いただくために
製品を実際に取扱う場合は、必ず当該製品の取扱説明書をお読みになり、十分に理解してから製品を取扱ってください。製品には注意銘板または、使用上の警告銘板が貼ってあります。


(1)機器選定時の注意事項

荷重を揚げるためには十分な揚力を持ったジャッキを選定してください。
 最大揚力(引力)の70〜80%以内でご使用ください。

ジャッキを複数連装して使用の場合は、不均等荷重になる場合がありますので、より余裕をみて選定してください。
 最大揚力の50〜70%以内でご使用ください。

単動ジャッキは屋外で使用されると内部に錆が発生し、作動不良を起こす機種があります。
 ご注文の際、別途内面メッキをお申しつけください。

最大揚力の70〜80%で数万回、50%で数十万回程度の総作動回数(E型、ET型において)にてご使用をされる場合はその使用条件を提示の上、予めご相談ください。
 ご使用の条件によっては、大きく耐久性が異なりますので十分ご注意願います。
 (スプリング、シール類は消耗品となります。)
 使用頻度の高いプレス用シリンダ、あるいは一般産業用機械のように使用頻度が高い装置などに使用する場合には、強力形パワージャッキのご使用または特殊設計のご提案をいたします。

作動速度は下記の範囲が適当です。
一般産業機械用…無負荷時:300mm/sec以下
負荷時:30mm/sec以下
重量物昇降作業…5mm/sec以下
(通常100mm/min程度)

ジャッキのストローク範囲内でご使用ください。(突上げ使用は避けてください。)

ジャッキ、ポンプ、ホース、金具等は、システムの最高使用圧力に耐えられるものを選定してください。

ジャッキとポンプのセットは用途に応じた回路構成にしてください


(2)製品を取扱う時の注意事項

製品を取扱う際にけがをすることがありますので、状況に応じて保護具を着用してください。

製品の重量、作業姿勢によっては、手を挟んだり腰を痛めたりすることがありますので作業方法に注意してください。

製品に乗ったり、叩いたり、落としたり、外力を加えたりしないでください。作動不良、破損、油漏れなどを起こすことがあります。

製品や床に付着した作動油は十分にふき取ってください。手が滑って製品を落としたり、足を滑らせてけがをする恐れがあります。


(3)製品の取付け、取外し時の注意事項

取付け、取外し、配管、配線などの作業は、専門知識のある方(油圧調整技能士2級程度、または当社のサービス研修を受けた方)が行ってください

作業を行う際には必ず装置の電源を切り、電動機、エンジンなどが停止したことをご確認ください。また、油圧配管内の残圧排除確認も行ってください。 

電気配線工事は必ず電源を切ってから行ってください。感電する恐れがあります。

ホースの接続時、カップリングは確実に締め付け、油圧回路を閉鎖させないでください。

複動ジャッキを伸ばす時は、戻り回路を閉鎖させないでください。

油漏れまたは破裂事故の恐れがあるような老朽ホースは使用しないでください。

油圧ホースを持って油圧機器を移動させないでください。

加圧された状態でカップリング、プラグ、ホース等を緩めないでください。(荷重が降下するほか圧油で部品が飛び出すので危険です。)ホースを外す必要がある場合はストップバルブを使用してください。


(4)ジャッキ設置時の注意事項

ジャッキの中心で垂直に荷重を受けてください。負荷時にジャッキが転倒する危険がありますので、ジャッキの軸心を重力の方向に合わせ、垂直に設置してください。パイプ等を継ぎ足し、不安定な状態では使用しないでください。

長時間にわたり荷重を保持する場合は、必要に応じて持ち上げた荷重にサポート(かましもの)を設けるか、安全ナット付ジャッキを使用してください。安全が確保されるまでは、絶対にその荷重の下に入らないでください。

ジャッキで荷重を支える場合には、荷重受座の耐力を十分検討し、相手材料の弾性変形を極力少なくするとともに、強度不足による破損または変形によって、ジャッキが転倒しないよう配慮してください。尚、強度不足と考えられる場合には、鉄板等により受圧面積を広げてください。

荷重受部中心で、垂直かつ全面で荷重を受けてください。ジャッキの頭部及び底部の受座は、全面が均等に対象物に接触するように設置してください。なお、必要に応じてジャッキ頭部に、自在球座(可傾ヘッド)をご使用してください。

ジャッキは堅固で安定した土台(基盤)の上に固定し、倒れないように適切に支持してください。また、風や外力による衝撃や振動ができるだけ伝わらないよう配慮してください。

ジャッキに斜め荷重や衝撃荷重を負荷させないでください。水平力が作用すれば転倒する危険がありますので、この心配がある時は必ず、転倒防止装置を施してください。

ジャッキに油圧を供給する油圧ポンプは、ジャッキ定格荷重に相当する圧力以上の油圧が発生しないよう、リリーフ弁等を取付けてください。

重量物昇降時に万一配管が破損しても、ジャッキが荷重によって急速に降下しないよう、必要に応じ適切なバルブを取付けてください(落下防止バルブまたはパイロットチェックバルブ)。

ジャッキを操作する油圧装置に使用する作動油の汚染度には十分注意を払い、荷重保持弁などが作動油中の異物により、その機能を損なうことがないよう注意してください。

荷重受部及びジャッキベースには滑らないように適宜摩擦材(板)を挟んでください。

ジャッキ、金具及びホース類が、損傷しない安全な位置に設置してください。
●十分な隙間を設けて設置してください。
●ホースの上に物を落とさないでください。
●ホースの極端な曲げやねじれを避けてください。
●溶接作業など、熱の加わる場所での使用は避けてください。

作業者は安全な位置で作業してください。ジャッキ作業の場合には、作業者が安全な位置で操作、調整及び整備ができる作業スペースを確保してください。また、メンテナンスができない箇所へのジャッキの設置は避けてください。

エアー抜きは確実に行ってください。

高圧の飛び出した圧油は人の皮膚まで浸透するほどに十分な力があり重傷を引き起こす可能性があります。もし飛び出した圧油により負傷したときは直ちに医療手当てを行ってください。

ジャッキ周辺部の環境整備は、次の項目を守ってください。
●ジャッキ作業に必要な部材の整理、整頓および操作性。
●ホース脱着時に油が漏れ、作業場所が滑りやすい状態にならないよう注意してください。

ジャッキ作業(重量物昇降等)の命令、指示系統は、作業前に必ず確認しておいてください。

損傷したジャッキや改造及び整備不良のジャッキは使用しないでください。

負荷時に切換弁を戻りに切換えると、ジャッキは急降下して危険です。流量調整弁等を併用し、徐々に降下させる回路としてください。


(5)運転時の注意事項

爆発または燃焼する危険性のある環境では、対策をした製品以外は絶対に使用しないでください。

ポンプやモーターなどの回転軸には必ず保護カバーを付け、手や衣類などの巻き込みを防止してください。

異常(異音、油漏れ、煙など)が発生した場合は直ちに運転を停止し、必要な処置を施してください。破損、火災、けがなどの恐れがあります。

初めて装置を運転する場合は油圧回路、電気配線が正しいこと、及び締結部に緩みがないことを確認した上で運転してください。

製品はカタログ、図面、仕様書などに記載された仕様以外で使用しないでください。作動不良、破損などによりけがをする恐れがあります。 

作動油は適切な物を使用し、汚染度も推奨値で管理してください。作動不良、破損の恐れがあります。

ポンプ操作前にエアー抜きプラグを緩めてください。

荷重から離れて安全な位置で操作してください。


(6)複数ジャッキの使用上の注意

複数のジャッキを使用する場合は不均等荷重が発生しやすいため、より安全性を配慮して揚力に十分余裕のあるジャッキを選定してください。この場合、通常ジャッキ揚力の50〜70%以下でご使用してください。

ジャッキの頭部(ヘッド)と底面との平行度は、複数ジャッキを使用する場合、平行度に十分注意を払い、水平度の狂いによる転倒あるいはジャッキ部材の変形事故を起こさないよう、必要に応じて自在球座などの設置を検討してください。

荷重降下作業は荷重バランスの崩れが発生しやすく、オーバーロードによるジャッキの損傷、荷重受座の破損、変形により、ジャッキ転倒の恐れがあるため、注意して作業を行ってください。

複数ジャッキで支えている荷重の横引きは、特に危険性が高く、定められた作業手順及び経験者の指示に絶対従ってください。

ジャッキ操作は負荷の移動量を監視し、全体のバランス、重心位置を見ながら操作を行ってください。特に複数ジャッキを使用する場合は、各ジャッキの操作順序など、操作の合図、指示系統を事前によく打ち合わせ、間違いのないよう操作を行ってください。


(7)保守・保管上の注意

お客様による製品の改造は絶対にしないでください。予期できない動きによりけがをする恐れがあります。

製品は断りなく分解・組み直しをしないでください。事故や故障の原因になります。やむを得ず分解・組み直しをする場合は専門知識のある方が行ってください。

製品の運搬、保管する場合は、周囲温度、湿度など環境条件に注意し、防塵、防錆を保ってください。

製品を長期間保管後に使用する場合には、シール類の交換を必要とする場合があります。

ジャッキをいつも正常に使用していただくために、定期点検(1か月に1回程度)をお奨めします。


お問い合わせは>こちら<よりメールを送付ください。



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